退職代行サービスは数百社ありますが、選び方の軸はたった1つ、「運営主体が何者か」です。できることが法律で決まっているため、ここを間違えると払ったのに解決しない事態になります。

運営主体で「できること」が決まる

主体できること料金の目安
民間業者退職意思の伝達(伝言)のみ。条件の交渉は弁護士法72条が禁じる非弁行為にあたるおそれがあり不可2〜3万円
労働組合団体交渉権により有給消化・退職日・未払いの「交渉」が可能2.5〜3万円
弁護士交渉に加えて未払い残業代・退職金の「請求」、損害賠償への法的反論5〜10万円

料金は各社が公表している価格の一般的な目安で、公的な基準はありません。数千円の差で交渉権の有無が変わるため、迷ったら労働組合系がバランス最良です。未払い残業代の回収までしたい場合だけ弁護士一択(回収額が費用を上回ることも多い。残業代計算機で概算を)。

悪質業者を見分ける5つのチェック

①運営主体(会社名・組合名・弁護士名)がサイトに明記されているか。②「交渉します」と書いている民間業者は非弁リスクがあるので避ける。③料金が後から追加されない一律制か。④弁護士・労組の「監修」表記に注意(監修は実務をやらない)。⑤相場より極端に安い業者は、対応の範囲と連絡手段をとくに念入りに確認する。

依頼から退職までの流れ

典型的には、LINEか電話で相談→入金→ヒアリング(会社情報・雇用形態・有給残数)→業者が会社へ連絡(最短で当日)→本人は出社せず、貸与物は郵送で返却→退職書類(離職票・源泉徴収票)も郵送で受領、という流れです。会社と直接話す必要は最後までありません。

使う前に確認しておく2つ

①有給の残日数(2週間分あれば実質即日で出社終了にできます)。②辞めたあとの家計。失業保険は自己都合だと7日間の待期のあとに原則1ヶ月の給付制限があり、最初の振込まで2ヶ月近くかかることがあります。辞めたらどうなるシミュレータで貯金が何ヶ月もつか見てから決めると、退職後に慌てません。そもそも代行が必要かどうかはむき不むき診断でどうぞ。

出典: 厚生労働省 確かめよう労働条件「退職、解雇、雇止めなど」、厚生労働省 労働組合、厚生労働省 令和7年4月以降に教育訓練等を受ける場合、給付制限が解除され、基本手当を受給できます