傷病手当金は、業務外の病気やケガ(メンタル不調含む)で働けないときに、健康保険から月給の約3分の2が支給される制度です。金額の目安は休職シミュレータで出せるので、この記事では実際の申請手順に絞って解説します。

手順1: まず受診する

すべての起点は医師の診断です。支給には、療養のため仕事に就けない状態であることを医師に証明してもらう必要があり、受診する前の期間は証明を受けにくくなります。つらいと思った日に受診しておくことが、あとで効いてきます。心療内科・精神科は初診予約が数週間先になることも多いので、早めの予約を。

手順2: 会社に休職を申し出る

診断書を添えて上司または人事に休職を申し出ます。連続3日間の待期(有給・欠勤・休日いずれでも可)を経て、4日目以降の給与が出ない休みが支給対象です。会社に休職制度がなくても、傷病手当金は健康保険の制度なので欠勤扱いのまま申請できます。

手順3: 申請書を3者で記入する

「傷病手当金支給申請書」は協会けんぽのサイト、または加入している健康保険組合のサイトからダウンロードします。記入欄は3つに分かれており、①本人(振込先など)、②会社(給与の支払い状況の証明)、③医師(労務不能の意見)がそれぞれ記入します。医師の記入には文書料(数百円〜)がかかります。

手順4: 提出して振込を待つ

提出先は協会けんぽの都道府県支部か健保組合。初回は書類の確認に時間がかかりやすく、振込まで数週間かかることもあります(日数は加入先や書類の状況によって異なります)。以後は1〜2ヶ月分ずつまとめて申請するのが一般的で、給与のように毎月自動では入らない点に注意してください。当面の生活費はシミュレータの固定費欄(年金・国保・住民税)も含めて見積もっておくと安心です。

退職後も受け取り続ける条件

①退職日までに健康保険の被保険者期間が継続1年以上、②退職日の時点で受給している(または受けられる状態にある)。この2つを満たせば退職後も通算1年6ヶ月まで継続できます。よくある失敗は退職日に出勤してしまうこと(働ける状態とみなされ継続給付が切れる)と、傷病手当金の受給中に失業保険の手続きをしてしまうこと(両立不可。ハローワークで受給期間延長の申請をしておき、回復後に失業保険へ切り替えます)。

本記事は一般的な制度解説です。個別の判断は加入先の健康保険組合・協会けんぽ・主治医にご確認ください。

出典: 全国健康保険協会 傷病手当金、全国健康保険協会 健康保険傷病手当金支給申請書、ハローワーク 基本手当について(受給期間の延長)