社会保険料はなぜこんなに高い?内訳と「実は返ってくる」部分

給与明細でいちばん大きい控除は、税金ではなく社会保険料です。本人負担だけで額面の約15%。この中身と、「取られ損ではない」部分を冷静に整理します。
内訳: 3つ(40歳からは4つ)
健康保険(約5%)、厚生年金(9.15%)、雇用保険(0.5%)、2026年4月分からは子ども・子育て支援金(約0.1%)、そして40〜64歳は介護保険(約0.8%)。合計で額面の約15%です。しかも会社がほぼ同額を別途負担しており、社会保険料の総額は給与の約3割に達します。求人票の年収600万円の人を雇うコストが会社にとって690万円前後になるのはこのためです。
厚生年金は「将来の自分への送金」でもある
最大の項目である厚生年金は、払った保険料に応じて将来の年金額(報酬比例部分)が増えます。国民年金だけの自営業者と比べ、会社員の年金が厚いのはこの部分。転職や育休で標準報酬月額が変わると将来の年金も変わる、という連動を知っておくと損得の判断がしやすくなります(標準報酬月額とは?)。
雇用保険は在職中から使える
雇用保険は失業時の基本手当(受給額計算機)だけでなく、育休給付(育休給付金の計算機)、介護休業給付、教育訓練給付(スクール費用の20〜80%補助)の財源でもあります。月々の負担は額面30万円で1,500円(2026年度の労働者負担0.5%)と最も小さく、給付の存在を知っているかどうかで回収額が大きく変わる保険です。
健康保険も「3割負担」以外の給付がある
医療費の自己負担を月数万円で頭打ちにする高額療養費制度、病気やケガで働けないときに給与(標準報酬月額)の約2/3を通算1年6ヶ月まで受け取れる傷病手当金、出産手当金・出産育児一時金。フリーランスの国保には傷病手当金が原則ないため、ここは会社員の隠れた厚遇です(フリーランスとの比較)。
自分の社会保険料の実額は手取り計算機の内訳で確認できます。
出典: 全国健康保険協会 令和8年度都道府県単位保険料率、日本年金機構 厚生年金保険の保険料、厚生労働省 令和8年度 雇用保険料率のご案内、厚生労働省 教育訓練給付制度、全国健康保険協会 傷病手当金